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女性が活躍すると不倫は増える? 山尾議員のダブル不倫疑惑に思うこと

民進党 山尾志桜里元政調会長(43)と既婚の男性弁護士(34)とのダブル不倫疑惑を、7日発売の週刊文春が報じるということで、早刷りを読んでみましたが、うーん、、、「疑惑」とはされているものの、元検察官である代議士・公人としてはアウトですね。

産経ニュース
ダブル不倫疑惑の山尾志桜里氏を「選挙の顔に」と考えていた前原誠司代表
−−−−−−−
以下、思うところを書いておきます。

女性が「活躍」する場は、今とても増えています。が、それは、「女としての甘えは許されない」ものでもあります。
政界だけでなく経済界でも、他の業界でも同じです。
かつて「女を捨てて」男社会に切り込んでいった時代とは異なります。
昔、上昇志向を持った女性たちのなかに、まるで自らの女性性を否定するかのような発言をした人たちがありました。
いわく。「子どもを産んだ女はフェミニストではない」に象徴されるように、結婚と出産を否定し生涯独身を貫くか、出産のときだけペーパー入籍しすぐ離婚するとか、スカートを履かずパンツスーツのみとし、メイクも最小限にしていた。そんな時代がありました。

ところが今は、女を捨てることなく上昇していきます。
いえ、女性らしさを兼ね備えたうえで男社会の中において活躍するよう求められています。

山尾議員のように、東大卒・元検察官というインテリで輝かしい経歴を持ち、結婚も出産もしており、かつ美しい女性。そういった女性が求められ、あるいは、元SPEEDの今井議員のように、大スターという経歴を持ち若くて可愛い顔をしていて、結婚も出産もしている。子育てや待機児童の問題あるいは障害のある子どもについて語ることができる女性議員がある意味において求められる。
それは政治の世界が「男社会」の最たるものだからでしょう。一般の社会以上に「組織」の世界でもあります。
そこでは「女の甘え」は許されず、かつ、男以上の努力や活躍を望まれるなかで、ただ一人の男性に女として甘えたいと思うのは当然のことかもしれません(山尾議員、今井議員を擁護しているのではなく、一般論として)。

こういったテーマでメディアの取材を私が受けるとき、記者は次のように問います。
「SNSなど出会いの場が拡がったから既婚女性の不倫が増えているのか?」
いいえ、違います。
女性議員だけでなく、社会的に活躍している女性が不倫するときは、SNSでの出会いではなく、身近にいる信頼できる男性を選びます。活躍している女性は不倫のリスクも知っているからです。
不倫相手の彼は仕事能力も高く、一緒に行うことができる(山尾議員の場合は不倫相手とされる年下弁護士男性は彼女のブレーンとして一緒に仕事をしていますし、今井議員の場合は神戸市議だった彼が選挙運動から手伝っている)ことが大切であり、さらに大切なのは「口の堅い男」であることです。SNSで出会った男性では彼女らのような有名人とつきあうと周りに自慢してしまいますので、彼女たちから選ばれないわけですね。

次に記者はこう問います。
「山尾議員は党の要職に就くこととなりストレスが高まったから不倫したのか?」
いいえ、違います。
もしも不倫疑惑が不倫であったとしたなら、それは以前から交際があったと思われます。
党幹事長内定した夜に件の男性と2人きりでワインとビールと総菜を携えて都内ホテルに泊まったと報道されていますが、以前から、ホテルや男性のマンション(家族の住居とは別マンション)に宿泊していたと報道されている通りだと思われます。

つまり、
不倫は初めのうちはバレないものです。
不倫しはじめの頃は、公人である彼女らは警戒しています。
彼と会うにもホテルに宿泊するにもマスコミに気取られないよう注意し、密かに交際しますが、数ヶ月数年バレないうちに、バレないで密会を重ねることができると「成功体験」となります。成功体験を重ねるうちに警戒心は緩み「隠さなければならない逢瀬」は「いつも通りのこと」となります。
党幹事長に内定した夜に宿泊したのは特別なことではなく、いつも通りのことが起こっていただけではないかと推察します。

それはさておき、社会で活躍する女性がストレスを抱えているのは事実です。
特に政治の世界であれば、元検察官というエリートであっても、国民的大スターであっても、当選したときが新人であり「一年生」であり、当選前から有権者に頭を下げて1票をお願いしなければなりません。格別なエリート女性や10代から大スターだった女性は、「人様に頭を下げる」ということがそれまでない、それなのによく知らない人にまで頭を下げなければならない世界に入ることのストレスは、注目を浴び続けてきた女性でしか理解できないものかもしれません。

不倫や浮気に対して、比較的鷹揚な受けとめ方をする私ですら、議員の不倫は許すことができないと申し上げざるをえません。一人の男性に甘えたいのであれば、議員を辞するべきです。

とはいえ、政治の世界にも法曹界にも不倫や浮気は多々あります。
過去、芸者に売られた男性議員もありましたし、愛人や隠し子がいる男性議員は両手指では数えきれませんし、隠し子の発覚を恐れて要職に就くことを拒否している男性議員すらあります。
多くの検察官は家族を愛し真面目に仕事に取り組んでいますが、なかにはいつも女性と遊んでいる検事もいます。彼に「立候補はしないの?」と問うてみたとき、「国会議員なんかになったら今までのことが全部表に出てしまうじゃないか。そんな愚かなことは僕はしないよ」と答えてくれた検事もありました。
政治の世界は特に、一般人とは異なる大きなエネルギーを持つ人たちの集まりですので、女性議員の不倫も多いと感じます。某女性政治家が若い頃には著名な評論家の愛人であり、議員となった後は党の要職を務める男性議員の愛人となり、さらにまた別の党の男性の愛人となり・・・というのは有名な話です。

土佐日記「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」に置き換えて、「男もすなる不倫といふものを、女もしてみむとてするなり」でしょうか。
それが女性で母親であると、不倫はものすごく責められます。

不倫をしたいと思っている女性に、私はいつもアドバイス申し上げています。

不倫は25歳までか、45歳からにしてくださいね。
(独身でしたら25歳までに実らない恋は終えてください。または、子育てを終えてから一人の女性として恋をしてくださいね)ということです。

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池内ひろ美

1961年生まれ。夫婦・家族問題評論家。家族問題コンサルタント。日本ペンクラブ会員。八洲学園大学教授(女子学・家族論)。
一般社団法人日本女子力推進事業団(Girl Power)代表理事。内閣府後援女性活躍推進委員会理事。一般社団法人全国危機管理推進事業団理事。一般社団法人国際教養振興協会顧問。
所属:よしもとクリエイティブ・エージェンシー

■著作
『とりあえず結婚するという生き方』ヨシモトブックス
『大好きな彼に選ばれるための25の法則』スターツ出版
『結婚の学校』幻冬舎
『妻の浮気』新潮新書
『良妻賢母』PHP新書ほか(31作品)

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